現行の保険証はR6年12月2日以降、発行されなくなります お気を付けください ※風邪症状のある方はあらかじめ 0868-29-7111 にお電話ください

健診・各種検査

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

 2020年3月オリンパスから極細(5.4㎜)でありながら大変高精細な胃カメラ(オリンパスGIF1200N)が発売され、当院でも2020年11月から導入して苦痛なく精度の高い検査がを受けられるようになりました。
 一度もあるいは5~6年以上検査をしてなかったばかりに、恐ろしく進行した胃がんを発見したこともあります。もっとがん検診率があがりみなさんが毎年受けるようになれば救える命がたくさん増えると思います。

 胃カメラはかなりつらい検査と思われる方も多く嫌煙されがちでした。つらくしんどい検査はしたくないと思われる方には、鎮静剤を打って行うことも多かった。 
最新機種での実施中は負担が軽く、終了後にも悪影響が少ないので、より安心・安全な検査になったと確信しています。特に高齢者の方にもお勧めで、90歳以上の方にも実施することが増えてきました。当院では、2021.5月からは全例に最新機種での胃カメラを行い被検者からも喜ばれており、自信をもってお勧めできる検査になりました。

 2019年の日本人の死因順位は、第1位「悪性新生物(腫瘍)」、第2位「心疾患(高血圧性を除く)」、第3位「老衰」、第4位「脳血管疾患」、第5位「肺炎」でした。 
 第1位悪性新生物を部位別にみると男性では①肺癌②胃癌③大腸癌、女性では①大腸癌②肺癌③膵臓癌④胃癌の順でした。

 一方、特定健診(がん検診を含む)が実施されていますが、岡山県の実施率は都道府県別では下から5位と低く、特に津山市は岡山の市町村別で下から5位と低迷しているのが現状です。
年に1度は検査を受けて自分の体のメンテナンスをしましょう。

下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸癌は、胃がん・肺がんを超えて日本で一番罹患率の高いがんです。50歳代から増加し、毎年約8万人前後発症しています。早期で発見できれば、ほとんど治る予後のよいがんなので、大腸がん検診をしっかり受けることが肝要です。

 日本で大腸がん検診というと便潜血反応が主流で、これで異常を指摘されると大腸内視鏡検査に回るのが一般的です。ところが、大腸がん検診の受診率が低いだけでなく、便潜血反応陽性と判定されても「カメラが怖い、また痔に違いない」との理由で大腸内視鏡検査を受けない方が多いようです。

以前は日本に比べはるかに多かった欧米等の先進諸国では、大腸癌の発生率・死亡率共に減少傾向となっています。その理由は、大腸がんに対するスクリーニング検査の受診率が向上し、しかも異常があった場合の大腸内視鏡検査の受診率が日本よりはるかに高いことが挙げられています。

 大腸がんは適切な治療を受ければ治る確率の高いがんです。また早期に見つかった場合は、100%近く完治します。したがって、無症状の時期に発見することがもっとも重要です。
 糖尿病をお持ちの方は癌の罹患率が高いので、特にお勧めしています。

40歳以上の方は年に1回便潜血検査を必ず受けるようにしましょう。
便潜血で異常を指摘された場合には、必ず大腸カメラを受けてください。

骨密度測定

当院では、高齢者が多く来院されることから骨粗鬆症の治療に力を注ぐ必要があると考えています。そこで、令和元年10月から腰椎・大腿骨で調べる最新の骨密度測定装置を導入しました。
 皆さんは骨粗鬆症についてどういう認識をお持ちでしょうか。女性が年を重ね60歳を過ぎてくるとその傾向は明らかとなり、70歳、80歳になるとさらに顕著になります。特に痩せ型の女性で加齢に伴って目立ってきます。やがて「背骨にいつの間にか骨折」を生じたり、ちょっとした外傷でも骨折をきたすようになります。一方、男性にも骨粗鬆症は起こります。2005年の調査では骨粗鬆症患者さんのうち約1/4は男性でした。ただし、アルコール依存症・COPD(煙草の害)・甲状腺機能亢進症などの病気や薬の害(ステロイド、抗痙攣薬、うつ病の薬)、栄養障害などが原因で起こることが多いのが特徴です。

引用:HOLOGIC

女性に多い理由は、やはり閉経を迎え女性ホルモンが減少することにあります。女性ホルモンは古くなった骨細胞が壊れるのを抑制する効果があるわけですが、減少することで骨破壊が進み骨新生が間に合わなくなり、結果骨に多くの鬆(す:蜂の巣状に穴がある)が入った状態となり骨がもろくなります。さらに年を重ねると骨新生を促す副甲状腺ホルモンが低下し骨が作られなくなり脆弱(ぜいじゃく)となります。
 骨粗鬆症の程度を調べるには、脊椎のレントゲンに加え骨密度を調べることで明らかになります。ただし、骨密度を調べる方法にはいくつかあり、手や前腕の骨で調べるものと腰椎・大腿骨で調べるものがありますが、後者のほうがより正確とされています。手仕事が多い方は手や前腕の骨を調べる検査では骨粗鬆症が軽いと判定される可能性があるからです。当院では腰椎・大腿骨で調べる最新の骨密度測定装置(米国ホロジック社製、Horizon)を導入していますので、ご利用いただければと思います。また、どのくらい骨が壊され、どれくらい新しく作られているかを知るための血液検査もあります。これらを調べることで的確な治療法を選択し易くなりました。そこで、骨粗鬆症の治療を開始する際には必ず血液検査も行うことにしています。
 一度骨粗鬆症になった骨が回復することは困難なことが多いため、60歳を超えたら早くから対策する必要があります。しかし、すでに骨粗鬆症が進んでいる方も、良い薬が次々と開発されていますので、あきらめずに治療していく必要があります。そうしなければ、立ったり歩いたりが十分にできなくなる(ロコモティブ症候群)日が近付くことになりかねません。骨粗鬆症が軽い時期には女性ホルモンの代わりになる薬を使用し、骨粗鬆症が進行して「いつの間にか骨折」が発生し始めた方には副甲状腺ホルモンの使用を検討する必要があります。女性ホルモンの代わりになる薬には、内服薬と注射剤がありますが、副甲状腺ホルモンの代わりになる薬には注射剤しかありません。副作用が出現する可能性もあることから医師とよく相談し経過を見ながら治療する必要があります。

骨粗鬆症が気になる方は、お気軽にお問合せ、ご来院ください。

睡眠時無呼吸症候群簡易検査

家族から大きないびきや無呼吸を指摘されたり、良く寝たはずなのにスッキリした目覚めが得られない、日中眠気が強くて集中力がわかないと感じたことは皆さんはないでしょうか。それはひょっとして睡眠時無呼吸が原因かもしれません。
 突然睡魔に襲われ、車の運転中に大事故を引き起こしたり、新幹線の運転手が運転途中で眠り込んでいたケースについても新聞やTVなどで報道がなされ、関心が高まりました。このようなことがもし自分の身に起こったら取り返しのつかない事態になりうることは言うまでもありません。

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome : SAS)とはどのような病気か

 睡眠中に何度も呼吸が止まり、十分な睡眠がとれない病気です。激しいいびき・無呼吸・異常体動や中途覚醒による夜間頻尿・慢性的な睡眠不足による全身倦怠感や頭痛・日中の強い眠気などの症状があります。そのため仕事に支障をきたしたり、居眠りによる事故を発生させることになります。さらに、睡眠時無呼吸症候群が糖尿病・高血圧症・狭心症・心房細動・心臓突然死・脳梗塞・心不全の発症や進展に悪影響を及ぼしていることが次第に明らかになってきています。日本で潜在的な方を含めると200万人を超える(男性3.3%、女性0.5%、全体で1.7%)と予想されています。しかし近年、治療法が確立され適切に検査・治療を行えば、決して恐ろしい病気ではありません。

睡眠時無呼吸症候群を疑っている方は、気軽にご相談ください。

睡眠中に10秒以上呼吸が止まることを「無呼吸」といい、呼吸が浅くなることを「低呼吸」といいます。SASは、一晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上起こるか、睡眠1時間当たりの無呼吸や低呼吸が5回以上の場合をいいます。また、睡眠1時間当たりの無呼吸と低呼吸の合計をAHI(無呼吸低呼吸指数)と呼び、この指数によって重症度を分類します。
CPAP

健康診断

 「ドミノ倒し」では、最初のドミノピースが倒れ始めると、それがきっかけとなり次々にピースが倒れ、すべてのピースが倒れてしまいます。これと同じように、不規則な生活習慣から始まる肥満が、次々と食後高血糖・高血圧・高脂血症などの病気を引き起こし、やがて重篤な病気に発展していく一連の流れを称してメタボリックドミノと呼ばれています。

生活習慣が乱れ運動不足や過食が続くと肥満をもたらし、次いで「インスリン抵抗性」といって血糖を下げるインスリンが筋肉・脂肪や肝臓で効きにくい状態になります。さらに、内臓脂肪型肥満になると太った脂肪細胞からサイトカインというホルモンに似た物質がでて、重要なピースである食後高血糖・高血圧・高脂血症を引き起こします。さらに続くと糖尿病や動脈硬化を進行させ、糖尿病の合併症(しめじ:神経障害、網膜症、腎不全)を生じ、脳卒中、心筋梗塞、認知症へと発展することになります。
 夕食が遅く、ビールが増え、運動不足も重なって太った方はいませんか。生活習慣の乱れ・肥満に加え、食後高血糖・高脂血症・高血圧が次々に起こると、メタボリック症候群と呼ばれる状態になります。メタボリック症候群は、早期の糖尿病という考えもあります。
食事の見直し・適切な運動・禁煙・内服治療などの対策を講じないと、糖尿病や動脈硬化が進んでしまいます。糖尿病は脳卒中や心筋梗塞を起こさずに長生きするという健康寿命を約10年以上も短くすると言われています。どこかで楔(くさび)を打ちこむ必要があります。生活習慣を是正し、肥満があれば減量する努力をしてください。

高齢者健診、特定健診、がん検診、入社前健診、職域健診を行っておりますのでお気軽にお電話もしくは受付にてお尋ねください。